本屋lighthouseのポリシー的なものを(2018/10/05)

今後、本屋lighthouseでは

お買い上げ商品1点ごとに10円を、何らかの支援機構や団体への募金へと充てることにしました。

はじまりは夏の西日本豪雨被災地への募金活動、そしてなによりも新潮45問題。
僕がなぜ本屋をやるのか、やりたいと思ったのかについて、改めて考える機会になりました。

悩みました。で、どうすればいいのかわかりませんでした。いろいろと発言もしたし、とりあえずの暫定措置も取りました。新潮社の本は仕入れない、とか。でもやっぱりスッキリしない。仕入れない認定する基準はどこなのか、それはいつまでなのか。仕入れるけど募金対象にする版元の判断基準もそうです。僕がスッキリしないと同時に皆さんもそうだったと思います。もちろんスッキリすればいいわけではないし、むしろスッキリすること自体が危険なことなのかもしれませんが、「スッキリさせること」で覚悟や責任が生まれるのなら、そうしたほうがいいと思いました。

で、冒頭の結論に至りました。これはずっと続けます。金額設定は変えることがあるかもしれません。いや、変えないことにしましょう。少なくともこれが下限。10円以下にはしない。と、覚悟を決めましょう。ちなみに売上金額の何割、ではなく1冊いくらという設定に変更したのは、どの本も「あえて」平等に扱うことで僕の迷いを吹っ切るためです。で、すべての版元の本を一切の規制なく仕入れます。これも迷いを吹っ切るため。もちろんlighthouseは取次からの新刊見計らい配本がないので、いわゆるヘイト本などが店頭に並ばないという事実は変わりません。どこまでいっても「僕が選んだ本」であることは変わらない。そのことに、より一層の責任と覚悟を持とうと思うので。

僕は本を、「ひとを生かすためのもの」だと考えています。lighthouse=灯台という屋号にしたのも、本が「あなた」にとっての光になればいいと、そしてそんな光となれる場所になりたいと思ったからです。本は「ひと」であり、本に描かれている「物語」は、それがフィクションであれノンフィクションであれ、あるいは実用書的なものであれ、「誰かの人生」が詰まっているものであり、それを読む(知る)ことでひとは光(=希望、安心、肯定、支え…etc)を感じる。だから僕は、「これはあなたの光になるかもしれないよ」と提案を、あるいは自分でそれに気づいてもらえるようにそっと置いておく、そんな存在になりたいから本屋になりました。

ならば、実際にlighthouseで本を買ってもらったひとが感じる(かもしれない)光が、その行為自体がlighthouseとは直接的には関係がないひとのところへも届くようになるのなら、これほど最高なことはないのです。最の高。ドープネス。

そしてなによりも、これは「本」というかたちをとってひとを絶望に陥れる存在への、僕の抵抗です。いや、本のかたちをとっていなくても、「ふつう」や「世間」といったものに悩まされ生きにくさを感じているひとたちに対してそれらを振りかざし、彼彼女らをさらに深く絶望させるような言動をとる人間への、抵抗。本屋として、である以前に、ひとりの人間としての。ミジンコ以下の影響力だけど、ゼロではない。

実際に店舗、つまり物理的な店舗がオープンしたら、月の売上点数を集計しその都度「僕が」「そのときに」「最適だと判断した」支援機構・団体に募金します。いまのところBASEでの売上のみで、しかもBASEは売上の入金がいまいちよくわからなくて不確定な感じなので(おそらく僕が使いこなせてないだけだけど)、定期的な募金はもう少し先のスタートになります。開始時に改めてお知らせします。
※追記:開始しました。

もちろんベストではないけど、いまのところのベターはこれ。ということで。
今後ともよろしくお願いします。

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