本屋lighthouseについて

音楽、映画

雑貨、服飾

 2019年5月1日、本屋lighthouseは畑のなかの小屋の本屋としてスタートしました。そのときのウェブサイトに記した、

 

暗闇に迷うひとには足下を照らす光を
夢を抱くひとには果てなき道を照らすしるべとなる光を
過去、そして未来へと あまねく光を

 

というテーマは、いまも変わっていませんし、これからも変わることはありません。

 

 本は光となりうる。読むひとにとって。書くひとにとって。その間をつなぐ存在としての、灯台でありたいと思っています。

 では、なぜ本は光となりうるのか。そこには人生が、そして歴史が織りこまれているからだと思います。本を読むこととは、書き手の人生を知ることであり、書き手や私たち皆が生きている社会の歴史を知ることです。それらは「過去」と言い換えることもできるでしょう。そして、私たちが自らの現在や未来に希望を抱くことができるのも、過去の積み重ねがあるからです。本に書かれている/描かれている多種多様な生きかたや価値観、その積み重ねとしての連綿とつづく歴史=過去。私たちは先人が残してきたそれを本を通して受け継ぎ、同時に、私たちがいま/これから積み上げていくそれを後世に向けて本として残していくことで、未来の「私たち」ひとりひとりを、ひいては社会全体をよりよいものにしていくことができる。そう考えています。

 

 本屋はその媒介です。ゆえに、社会を苦しみや憎悪に満ちたものへと向かわせるような本を置くことはあってはなりません。少なくとも本屋lighthouseはそうありたいと思っているし、そのためにいくつか基準のようなものを設定しています。

 とはいえ設定といっても、厳格で明確なそれを提示することはできないので、本屋lighthouseでは「かっこいい大人になるための本」というものをイメージしながら、本屋を運営していきます。

 となると「かっこいい大人」とはなんなのか?という問いが新たに生まれ、やはりまたそれに対する厳格かつ明確な回答は出せないのですが、逆に「かっこわるい大人」というのはなんなのかを考えてみると、つまり「本棚に並べない本」のことを考えてみると、いくつかはっきりとわかるものがありました。

 

・他者を傷つけることで自らの苦しみを誤魔化そうとする大人
・自己保身のために嘘をつく大人

 

 つまり、いわゆる「ヘイト本」や「歴史修正主義的な本」です。これらに該当する本は、本屋lighthouseでは一切扱いません。お客さんからの注文品であっても断ります。どうしても欲しい場合はほかの本屋でお買い求めください。いまのあなたは「ヘイト本や歴史修正主義本に頼ることでしか自らを救えないほど弱っている」状況なのでしょうから。ですがあなたが向かっている先にあるのは底なしの暗闇です。いつかこちらに、光のほうへ来てくれることを願っていますし、そのときはハグをしましょう。ようこそlighthouseへ。

 

 他者を傷つけることなく自らを救うこと。自らの過ちと向き合い、乗り越えようとすること。この2つができていれば「かっこいい大人」なのだと思いますし、頭がいいとか仕事ができるとかおしゃべりが上手いとか見た目がいいとかお金持ちだとか、そういうのは関係ないです。後世のひとたちが、いや、もっと身近に考えて、いま目の前にいる子どもたちが、「こういう大人になりたい」と憧れるような存在に、私たち皆でなりましょう。私たちがしあわせな人生を送るために必要なのは、まっとうな社会であり、まっとうな社会であるためには、私たちが「かっこいい大人」である必要があるのです。

 

 ゆえに、灯台は光りつづけます。

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